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翻訳支援ツールが翻訳会社ファーストなのは当たり前

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早いもので、もう今年も半分が過ぎようとしています。そろそろ梅雨入りしている地域もあるようですね。私の住んでいる街でも雨の日が増えてきましたよ。

さてさてKokoDoki Companyでは翻訳支援ツールの講座を開講していますが、先日「意外に人気のサポートコース」をご紹介したところ、すぐにお問い合わせをいただきました。ありがとうございます。サポート延長コースにつきましては、いつから開始していただいても結構です。現在受講中のサポート付コースが終了後、数ヶ月経過して実ジョブを受注するようになった後に、サポートコースのみをお買い上げいただくこともできます。
またつい先日受講生の方にTradosでの訳文生成方法についてお知らせしたのですが、その点について先日翻訳会社からメールがきました。その翻訳会社からは私が常日頃使用している方法を連絡してきていただいたのですが、逆にこの機能を使わずに(知らずに)作業している人も多いのかと、ちょっと驚いたぐらいです。

(6月9日追記:本日お問い合わせフォームからご連絡いただきましたW様、長文にて返信を準備しておりますが(笑)、連絡先のメールアドレスが明記されておりませんでしたので、お手数をおかけしますが、今一度、↓のお問い合わせフォームからご連絡いただけますでしょうか。よろしくお願い致します。)

翻訳会社ファーストな翻訳支援ツール

Trados Studioの販売元であるSDL社の展開としては、翻訳会社ファーストの気がするのですが、実際にはSDL社だけでなく、memoQの販売元であるKilgray社、Memsourceの販売元であるMemsourceも同じことが言えると思います。

それはそうですよね、企業相手にしない限り大きな収益とはならないと思います。こうした企業相手の戦略としてはSDL社が最先端を行っている印象があります。すでに翻訳会社相手ではなく、大企業への進出の勢いが凄いです。

そうなってくると、翻訳会社のクライアントがこうしたTrados事情についてより詳しくなり、ファイルの分割や用語統一に力を入れてくると、翻訳会社としてはそれを翻訳者に配分すればよいわけで、これまで翻訳会社主体で行っていた作業をクライアントが主体して行うようになることで、大量のマニュアルの翻訳への対応が容易になってきます。

そうなると、そのツールを翻訳者が使用できない限り、翻訳者に回ってくる仕事が少なくなるのは必須であり、しかも翻訳会社またはクライアントは、その大量案件を処理するために、大人数の翻訳者に仕事を割り振る必要があり、その一翻訳者にツールの操作方法を1から教えている時間はないわけですよね。

使えて当たり前。あなた一人がツールの使用を辞退しても翻訳会社は困らない

私が産業翻訳として翻訳を始めた頃は、まだ翻訳支援ツールを使える翻訳者はごくわずかでした。そのため、「所有していない、使ったことはない」という私にも、Tradosを使用する案件の話は回ってきました。その仕事のために、私はTradosを購入することになったのですが、

今では、翻訳支援ツールを使いこなせる人は数多くいるわけで、あなたが「翻訳支援ツールを使用する案件は対応しません」と案件を断ったところで、翻訳会社は困らないんですよね。

もちろん訳質の問題があるので、翻訳支援ツールの使用を好まない翻訳者にも声がかかることはあるのですが、一昔前ほど「一翻訳者」が仕事を断ったとしても翻訳会社が困ることはないのです。

冒頭に「訳文の生成ができない」点についてメールが回ってきたと書きましたが、このぐらいのことであたふたしているのは、特許翻訳という分野だからという気がしてなりません。

特許翻訳の場合は、1つの案件を分割して数人に割り振るということはあまりありません。あっても2~3人ではないでしょうか。

これが大量のマニュアルというとそういうわけにはいきませんよね。

時折私も産業翻訳で登録している翻訳会社から打診をいただくことがありますが、その時には「10万ワードを1ヶ月で仕上げるために、複数の人に分割する」という案件はざらに発生しています。
またある翻訳会社では予定の日に翻訳があがってこなかったので、急遽社員で手分けして翻訳して無事納品したという話もあるようです。そんなときには、翻訳支援ツールでファイルを分割することで、複数の翻訳者で即時対応することができたのでしょう。

Memsourceでは、ファイルを分割でき、その上、各ファイルが別工程に進んでも大丈夫(つまり、1つのファイルは翻訳中でも別のファイルを校正に回すことができる)な仕組みになっているようです。また、取引先から指定されたMemsource IDで翻訳作業を行うときには、納品後そのファイルを翻訳者が触ることはできないようになっています。もちろん、現在問題になっている「翻訳メモリを翻訳者側で保管する」という情報漏洩問題の解決にもつながる傾向にあると思われます(多くのNDAには「ツールを使用して記録された情報は物理的に消去するものとする」との記載があります。が、このメモリを翻訳者に渡さないことで、この点について厳守可能になるわけです)。

翻訳者は翻訳者ファーストになりがち

翻訳者として翻訳支援ツールを使っている限りは翻訳者ファーストになりがちではあるのですが、よくよく考えてみると、今後、翻訳会社またはクライアントにとって翻訳支援ツールのメリットが多くなれば、その翻訳支援ツールを導入して時短に繋げることが可能な企業が多く出てくることでしょう。

それにもかかわらず翻訳支援ツールを使うことができない翻訳者の今後は容易に想像できるかと思います。

翻訳者側からしてみれば、色々な理由からつい遠慮しがちな翻訳支援ツールではあっても、翻訳会社やクライアントが翻訳支援ツールを積極的に導入している限り、それに対応していかざるをえないことは言うまでもありません(とはいえ、なんとか翻訳者側の視点を重視してのエンジニアリングをお願したいところではあります。)。

Tradosで訳文のみ表示するのはとても簡単

ちょっと話が戻りますが、先日翻訳会社から送られてきた「訳文の生成」に関するメールですが、Trados上で訳文の生成はボタン1つで簡単にできます。私の環境下ではTrados Studioの「訳文のレビュー」は、ほとんどが上手く起動しません。上手く起動しないどころが、Trados Studioが落ちます(涙)。

ただ、「ああ、また落ちた」「今度は上手く行くかな」などと案じている時間があるならば、下の画像のボタンを押すだけでWordが立ち上がり、訳文を確認することができます。もちろん「一括処理」からも作成できるのですが、1つのボタンを押すだけで訳文を確認できるので、このボタン以外で訳文を作成することはありません。

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下の画像からも作成できます。

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ただし、元の原稿の拡張子によって、作成されるファイルも異なりますので、この点には十分注意してくださいね。例えば、元の原稿がバイリンガルファイルの場合には、wordで訳文を表示することはできません。これはいずれのツールでも同じです。

また、このプレビューは、エディタでファイルを開いているときのみ表示されますので、その点にもご注意ください。

まとめ

私藤原が特許翻訳に従事しているため、KokoDoki Companyで講座を始めるときに「特許翻訳」分野での翻訳支援ツールの使用を全面に出していましたが、特許翻訳の分野では、翻訳支援ツールの導入はまだまだ遅れを取っていると感じられます。半年後にはどうなっているかわかりませんが、現状ではという意味で。そのため、「訳文の生成」に関するメールが配信されたりもするのだと思いますが、こうして翻訳会社側、クライアント側のメリットという点から翻訳支援ツールを考えてみると、今後、この翻訳支援ツールが廃れていくとは考えられません。

また翻訳者にとっては使いづらい点も多いTrados Studioも、現在のSDL社の大企業向け戦略を考慮すると、このまま低下するとは思えないほどの勢いがあります。

そうなれば、翻訳者が好むか好まないかに限らず、翻訳支援ツールの使用が拡大することは間違いないかと思います。

考えてもみれば、納品方法についても、メールでの納品が当たり前であったのはほんの数年前。それから徐々にクラウドを主体とした納品方法に変わってきています。翻訳者側と翻訳会社(クライアント)のやり取りが完全かつ簡易な方法になるのは当たり前のことです。

以前「翻訳支援ツールを使えると一人前の翻訳者?」という記事を書きましたが、翻訳支援ツールを使えて一人前なのではなく、「翻訳支援ツールが使えて当たり前」の時はすぐそこまで来ているような気がしてなりません。

KokoDoki Companyでは、メルマガ読者様限定の特典割引きを検討しているところです。現在、翻訳支援ツールの導入を考えているけれど、色々不安な点があって・・・という方はぜひKokoDoki Companyにお問い合わせください。

実際に現在不安に感じている点、疑問に感じている点を具体的に記入していただくと、よりピンポイントで質問に回答することができます。悩んでいる時間さえも勿体ないので、ぜひ↓からお問い合わせください。

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